フォーマル瞑想 ボディスキャン

 これまで日常で適宜に行うインフォーマルな瞑想について紹介しました。ここからは瞑想の為だけの時間をとって行う「フォーマルな瞑想」について紹介します。瞑想を習慣にするなら、このフォーマルな瞑想を実践していく必要があります。まとまった時間も必要になりますが、一度習慣にしてしまえばお風呂や歯磨きといった日常習慣と同じく、「やならいとスッキリしない」という状態になるくらい、心地よいものです。

 さて、カッチリとした瞑想というと座禅を組んでやるイメージですが、あれは「静座瞑想」という瞑想法です。代表的な瞑想法ですが、やや難易度が高いのでまた後から紹介します。

 今回紹介するフォーマルな瞑想法は「ボディスキャン」です。

 このキーワードを聞くのはおそらく初めてかと思いますが、ボディスキャンはフォーマルな瞑想の中でも最も始めやすい瞑想です。もともと瞑想の基本はただ座ってひたすら呼吸に集中する鎮座瞑想でした。しかし瞑想治療を受ける慢性痛を抱えた方の中には腰痛持ちで、じっと座っていることが出来ない方もいました。そんな方でも瞑想が行えるように開発されたのがボディスキャンです。

 ただ仰向けに寝ることができればボディスキャンは実践できますので、体が疲れ切っている時や体調が悪い時でも実践できます。またボディスキャンは今後出てくる長時間の難易度の高い瞑想への足掛かりにもなります。ここでしっかりとフォーマルな瞑想の基本感覚を身に着けて頂くと、次の瞑想へスムーズにチャレンジできるでしょう。

 それでは具体的なやり方を説明していきますね。

実践ボディスキャン

ボディスキャンは45分間の瞑想です。途中で邪魔が入ることが無いようにしっかりと時間を確保してください。

まずベッドや布団の上にあおむけになります。寒さを感じるようなら毛布を掛けて下さい。

ボディスキャンは目を閉じて行います。寝てしまうという方は天井の1点を見つめるようにしましょう。まぶしい時はアイマスクをするのも良いでしょう。

ボディスキャンの基本も呼吸に集中することです。まずは「3分間呼吸法」と同じように呼吸に集中してください。思考がさまよいだしたら、また呼吸に意識を戻すようにしてください。

 これから体の各部位に対して意識を集中させていきます。

まずは足先から始めていきましょう。穏やかな呼吸をしながら足先の感覚に集中していきます。

つま先から。どんな感じがするでしょうか?冷たさを感じますか?温かさを感じますか?空気が足先に触れる感じがありますか?

 ゆっくり足先から足の裏や甲に感覚を移動されていきますが、その部位でもやることは同じです。その場所で感じる感覚を全力で感じ取ります。思考がさまよいだしたら、また一度呼吸に意識を戻してから、再び足の感覚に集中を戻します。

 単に部位の感覚に集中よりも、その部位から空気を取り込んで、その部位から空気を吐き出すというイメージを持つとやりやすいようです。自分の足裏に集中したいなら、そこに穴が開いていて、そこから空気を取り入れて、そこから吐き出していくという感覚ですね。

体の各部位は以下の通りです。各箇所で3分間感覚を集中させて次の部位に移ります。

「右足」「左足」「腰」「お腹」「背中」「胸」「胴回り全体」「両手」「肩」「首」「喉」「顔の表」「後頭部」「頭頂部」「体全体」

ほとんどの部位はベッドや枕に触れていますので、その触れているという感覚が基本になるでしょう。それ以外にもどんな感覚がするか?自分で探ってみて下さい。個人的にはそれぞれ以下の感覚に集中すると続けやすいと思いましたので挙げてみました!やってみると「全く何も感じない部位」も出てきます。そこでは「全く何も感じない」という感覚に集中するようにしましょう。

各部位で集中しやすい感覚

  • 「足」足はつま先、足裏、足の甲、くるぶし、アキレスけん、脛、太もも・・・と順番に感覚を移動していきます。その箇所に意識を置いて、穴を作って呼吸するイメージで行いましょう。
  • 「腰」呼吸のたびに腰がすくんだり、うねったりしますがその感覚に集中します。
  • 「お腹」呼吸のたびに最もよく上下に動きますので、容易に感覚に集中できるでしょう。
  • 「背中」「腰」と似ていますが、呼吸のたびにすくんだり、うねったりしますがその感覚に集中します。
  • 「胸」「お腹」ほどではありませんが、呼吸のたびに上下に動きますので、その感覚に集中します。
  • 「胴回り全体」が一つの体の部位である感覚、胴回り全体を使って空気を取り入れて、吐き出していくイメージで行いましょう。
  • 「両手」指先、手首、肘、腕・・・と順番に感覚を移動していきます。
  • 「肩」個人的には全く何も感じない部位です。なにも感じないという感覚に集中します。
  • 「首」首の裏がまくらに触れている感覚に集中します。
  • 「喉」呼吸のたびに空気が喉元を通ってくる感覚に集中します。
  • 「顔の表」顔の皮膚の感覚に集中します。かゆかったり、動いている所はないでしょうか?
  • 「後頭部」まくらに触れている感覚に集中します。
  • 「頭頂部」足先と同じく、頭の先から空気を取り込んで、吐き出していくイメージで行いましょう。
  • 「体全体」「胴回り全体」と同じく体全体が一つである感覚、体全体を使って空気を取り入れて、吐き出していくイメージで行いましょう。

このボディスキャンですが、今後の瞑想プログラムの基本になってきます。このメールを読んでから、まず2週間毎日ボディスキャンを行ってみて下さい。これに加えて日常で適宜「3分間呼吸法」と「日常の瞑想トレーニング」を行ってください。