「吐くのが怖い」を克服した私の体験談。嘔吐恐怖症とは?

 こんにちは。この記事をご覧になっている皆様は現在以下のようなお悩みを抱えていませんか?

  • 「吐いたらどうしよう!という不安で吐き気が起きる、気持ち悪くなる」
  • 「吐く不安が強くて、会食に行くのが辛い、電車に乗るのが辛い」
  • 「こうした症状によって、さらに不安が強くなる、眠れない」

 私もかつて同じ症状に長い間悩まされていました。自分の病名も治し方も分からず、途方にくれた毎日を送り、それを誰にも相談できずにいました。ですが現在はカウンセラーとして同じような悩みを持つ方を支援する立場となり、こちらのサイトを運営しています。

 後述しますがこれらの症状は「嘔吐恐怖症」と呼ばれるものです。本記事では会食恐怖症・嘔吐恐怖症カウンセラーの私が、自身の嘔吐恐怖症を克服した体験お伝えします。私の体験からこの嘔吐恐怖症のつまづきポイントも解説していきます。 是非克服へのヒントを見つけて頂ければと思います。私のプロフィールについては以下もご覧ください!

この記事の内容

「吐くのが怖い」嘔吐恐怖症とは?

 嘔吐恐怖症とは呼んで字のごとく、嘔吐に対する恐怖で日常生活に支障が出る病気です。嘔吐に対する恐怖が気持ち悪さを強め、日常の中で慢性的な気持ち悪さが起こります。会食の場だけこの「吐いたらどうしよう・・・」という気持ちが出る場合もありますが、その他の場面でも同じ気持ちが起こり、電⾞に乗り⾟くなったり、普段の食事がとり⾟くなったり、会食以外の場面でも支障をきたすことがあります。

 嘔吐恐怖症の方は嘔吐に対する恐怖を抱えていますが、恐怖となる対象も異なります。「吐いているのを人に⾒られるのが怖い」「吐くという⾏為そのものが(苦しみ・死を連想させて)怖い」「他人が吐いている姿や吐しゃ物を⾒るのが怖い」など、恐怖の対象は様々です。

克服した私の体験談

 私が嘔吐恐怖症を発症したいきさつをお話させて頂きます。私自身、もともとあまり食べるタイプではありませんでした。小食で、良くご飯を残しては親に怒られていたタイプです。ですから以前より他人との食事には抵抗がありました。そういう意味ではもともと「会食恐怖症」のような傾向があったことは確かです。

 発症のきっかけは大学生の頃。ある晩学食で少し夕食を食べすぎてしまいました。家に戻ってからもやや気持ち悪さが続きました。しかし当時はあまり気にも留めていませんでした。ただ少し「このまま気持ち悪くなって、吐いたらどうしようかな・・・」というぼんやりした不安が浮かんできたのです。

 それからしばらくこの思考に悩まされることになりました。当時の私は完全に間違ったやりかたで、「そんなことは起きないから大丈夫」と無理やり自分を説き伏せようとしていました。そして「どうしていつも不安なのか」と自己批判も繰り返していました。しかしこれは逆に不安を大きくして、症状をひどくさせる結果になりました。

 一か月も経つと、症状はかなりひどくなっていました。食事の度にこの「吐いたらどうしよう」という強い不安に襲われ、それが原因となって実際に気持ち悪くなるという負のループにハマりました。他人との食事はもちろん、一人での食事もやがて困難になっていきました。

 ですが転機が訪れます。

 克服に向けて前向きになるきっかけとなったのは大学3年生で⾏ったカナダ旅⾏でした。当時嘔吐恐怖症がかなり酷かった自分にとって 1 週間の海外旅⾏なんて相当ハードルが高かったのですが、思い切って⾏ってみたのです。

 もちろん症状は出ました。ですが・・・

 ですがそれ以上にカナダの圧倒的な大自然に魅了され、大変良い思い出となりました!この出来事がきっかけとなり「症状は出るけど、人生を楽しむことはできる」という重要な考えに至りました。


 それ以降、自分の⾏動を決める際は嘔吐恐怖症じゃなかったら自分はどうしたいのか︖を軸に考えるようになりました。大学の研究室も出張・会食が多い室を希望しましたし、企業インターンなどにも積極的に参加しました。

 もちろん症状が出て⾟い思いをすることもありましたが、そうした経験も全部糧となって、症状は緩やかに改善していきました。現在は人と楽しくご飯を食べています。人との食事を避けなくなってから仕事もプライベートも生活の質が大幅に改善しました。

 また同じ嘔吐恐怖症の方々と出会い、交流し、さらに改善に向けての意欲が高まりました。そして現在はカウンセラーとして活動しています。私の経験を共有し、一人でも多くの方が前向きに踏み出せるお⼿伝いをしていきたいと考えています。

「吐くのが怖い」を克服する!つまづきポイント

 私の体験談から見えてくる、嘔吐恐怖症のつまづきポイントは以下があげられます。

  • 気合や根性で何とかしようとする
  • 誰にも相談しない
  • 嘔吐恐怖症について知ろうとしなかった

 まず当時の事を振り返って、今一番感じているのは「気合や根性」といった精神論は全然役に立たなかった、という事です。「気持ちの問題だ」と自分に言い聞かせて気持ちを必死にコントロールしようとしている自分がいました。ですがこれは逆効果です。これは本サイトでも頻繁にお伝えしているのですが、人間は自分の感じている不安を気合や根性で抑圧することはできないからです。 嘔吐恐怖症も他の病気と一緒で気合や根性ではなく、適切な治療をしていくことで克服できます。ですから不安を抑圧できない自分を責めたりするのは良くありません。あなたのせいでもないのですから。

 次に誰にも相談せずに一人で悩む時間が多いほどに、より症状は悪化していきました。人間は悩みが自分だけのものと感じるとより孤立とストレスを深めます。現在では嘔吐恐怖症を専門に扱うクリニックや私のようなカウンセラーもいますので、相談しやすい環境も整っています。まずは誰かに相談してみましょう。そして自分の状態を正しく把握することが克服への第一歩です。

 そして最後は嘔吐恐怖症についてあまり知ろうとしなかったため、克服は少し時間がかかりました。当時は嘔吐恐怖症に関する情報が少ないため、「もし治らない!とか自分に不都合な情報に出会ったらどうしよう・・・」と思ってしまい、自覚があっても嘔吐恐怖症について積極的に知ろうとしていませんでした。

 ですが何事も現状を知ることが第一歩ですし、不安と恐怖はそれについて良く知るほどにストレスが低減していきます。積極的に知ろうとすることに前進はあっても、後退はありません。嘔吐恐怖症は克服できますし、本サイトでは克服に役立つ情報を日々発信しております!

 以上が私の体験談から見えてくる、嘔吐恐怖症のつまづきポイントでした。

 本記事の内容をまとめます。

  • 「吐くのが怖い」の正体は嘔吐恐怖症だった
  • 自分の苦手な場面に少しづつ挑戦することで克服できた
  • 克服には3つのつまづきポイントがある

 今回のつまづきポイントを押さえて、最短で克服に向けて踏み出しましょう!それでは最後までお読みいただきありがとうございました。

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