自己主張するほどに楽になる

 会食恐怖症・嘔吐恐怖症克服メールマガジン(会マグ)を受講頂き、ありがとうございます。 第十二回の講義は「適切な自己主張」です。皆様は自分の会食恐怖症・嘔吐恐怖症について他の人に話したことはありますか?自分の病気の事について、他人に話するのは抵抗もあると思います。ですが適切な自己主張は自分を楽にしてくれる事もあります。

 自己主張をすると周りが配慮してくれる場合もあります。「みんなと一緒だと緊張して食べられないの、進んでなくても気にしないで」という軽い主張でも「そーなんだ、じゃあゆっくり食べてね」と対応してもらえるでしょう。主張するとなんだか相手に気を遣わせる気もしますが、別に特別面倒なことをお願いしている訳ではありませんよね?特に長く付き合う親しい間柄なら、こういう主張は積極的にしていくと良いでしょう。

 また相手にとって会食恐怖症・嘔吐恐怖症について話されるのは、別に面倒な事ではありません。むしろ以前よりも仲を深めるきっかけになることもあります。現代の人間関係では、他人が抱えている少し後ろめたいような部分を目にすることはありません。ですから「みんな何かに悩んでいる」という事実を忘れがちなのです。意外に少し後ろめたいような部分も話すことで、相手はなんだか安心して、より協力的になってくれたりします。

 このように適切な自己主張ができれば、自分の環境がどんどん楽になっていきます。もともと会食恐怖症・嘔吐恐怖症というのは社交不安障害の側面があります。つまり「相手に迷惑をかけないか、どう思われているのか」という不安が本来の行動を困難にしています。相手がいることで恐怖症は問題になるわけです。逆に相手が自分の事を理解してくれていたら、恐怖症はもう問題では無くなりますよね?

自己主張のポイント

 会食恐怖症・嘔吐恐怖症の場合は目に見えませんし、その認知度も他の病気に比べると高くないので、相手に知ってもらいたいと思うなら、こちらから自己主張していく必要があります。ですがいきなり会食恐怖症・嘔吐恐怖症というキーワードを出しても伝わりにくいです。以下のポイントを踏まえて伝えてみましょう。

  • 過度な理解を求めない
  • 会食恐怖症という言葉を使わない
  • 克服に向けて努⼒していることを伝える

 前提として「過度な理解を求めない」というのがあります。伝えても相⼿がちゃんと理解してくれるとは限りません。理解するかしないかは完全に相⼿の課題であり、こちらがいくら努⼒してもコントロールが及ばない所です。打ち明ける時は「自分がちゃんと打ち明けられたか」という所に焦点を置きましょう。ちゃんと打ち明けられたら、自分ができることは全てやったのです。相⼿がどう受け止めたとしても、ちゃんと打ち明けた自分を認めてあげましょう。

 打ち明ける際には「自分は会食恐怖症なんだ︕」とズバリ言いたくなりますが、そもそも相⼿は「会食恐怖症」という言葉を知りません。またそういう専門用語を使うと、必要以上にシリアスに受け止められてしまう可能性もあります。最初はそういう言葉を使わずに「人とだと緊張して食べられなくなっちゃうんだよね〜」と緩い表現で伝えるようにしましょう。

 一番重要なポイントになりますが、克服に向けて努⼒していることも伝えましょう。頑張っている人に対して否定的になる人はあまりいません。「食べられないんだよね〜でも治したいから積極的にご飯に⾏くようにしているの。また誘ってくれるとうれしい」というような一言があれば、より良い印象を持たれるでしょう。

 会食恐怖症・嘔吐恐怖症という自覚があるなら、すぐに周りの人に話すべきか?と言うとそうではありません。「知られたくない!」という気持ちがあるなら無理に話す必要はありません。相手が知らなくても良好な人間関係を構築していく事は可能です。例えば長い付き合いをしていく人、よく会食に行く人が現れて、自分の中で「ずっと隠すのはしんどいな、少し知っておいて欲しいな」という気持ちが出てきた時が適切なタイミングでしょう。

おわりに

 今回の講義では適切な自己主張についてお伝えしました。少しの工夫で相手の捉え方も大きく違ってきますから、話す時は是非今回のポイントを押さえましょう。次回で会マグは終了となります。最後はまとめの講義します。

 感想等も是非LINEチャットに書き込んでみてくださいね。自分の感想を書く、つまりアウトプットをすることでより理解を深めることができます。理解が深まると行動にもつながりやすくなりますよ!それでは最後までお読みいただきありがとうございました。

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