こんにちは。会食恐怖症・嘔吐恐怖症克服支援カウンセラーのかずおかずです。
今回のテーマはこちらです!
- 会食の途中で、急に飲み込みにくくなる。食べられなくなる。
- ずっと喉を通らない感じがして、全然食べ進められない。
最近このようなお悩みが大変増えています。本記事ではこの飲み込みにくさを感じる原因と、それを緩和する3つのポイントをお伝えします。本記事の内容で、飲み込めなくなった時も落ち着いて対応することが出来ます。
会食の途中で飲み込めなくなったら?
- 会食の途中で、急に飲み込みにくくなる。食べられなくなる。
- ずっと喉を通らない感じがして、全然食べ進められない。
- 飲み込めなくて、どんどん気持ち悪くなって吐いてしまわないかパニックになる。
最近このようなお悩みが大変増えています。途中まで調子よく食べ進められていたのに、急に不安のスイッチが入ってしまい飲み込みにくくなることありますよね?
私も飲み込みにくさが気になっていた時は、常に食べていて「またスイッチが入って、飲み込めなくなったらどうしよう・・・」という不安が付きまとっていました。
こうした飲み込みにくさは気まぐれに急にやってきます。そして「飲み込めなくなったらどうしよう」と思うほどに、飲み込みにくさは増していきます。そうした不安な気持ちを抑えて、症状を全く出さないように意識するのはかえって逆効果です。本記事のポイントを押さえて落ち着いて対応していきましょう。
飲み込めなくなる原因:「闘争・逃走反応」
どうして急に飲み込めなくなるのでしょうか?
それは「闘争・逃走反応」という生理現象に起因します。
「闘争・逃走反応」は私達の体に元来備わっている、人間が危機に瀕した時に発動する防御メカニズムです。
生物は何か自分の身に脅威が迫った時、その脅威を排除するために闘うか、それとも脅威から逃げ出すかの選択をしなければなりません。そして闘うにせよ逃げるにせよ、身体はそれに備える必要があります。脅威が迫ると闘争・逃走反応が起こります。闘う・逃げるといった⾏動が素早くできるように、心拍数を上げて筋⾁に⾎流を巡らせます。
身に脅威が迫った時は闘争・逃走反応は役⽴つものです。しかし闘う・逃げることに体のエネルギーを集中できるよう、他の不要不急の機能は全て停止してしまうのです。特に「食べる」という行為は身に脅威が迫った時に最も不要な行為なので、食べることに関わる機能は全部停止してしまいます。唾液はでなくなり、喉はしまり、胃はうまく広がらず少し痙攣した状態になってしまいます。これがやがて飲み込みにくさにつながるのです。
緊張して飲み込めなくなるのは私だけ︖と考えていた方もいるかもしれません。しかし緊張して闘争・逃走反応が起きている時に飲み込めないのは当たり前です。体が食べ物を受け入れる状態でないのですから。気持ちの問題ではなく、物理的に飲み込むことが難しくなっているのです。
闘争・逃走反応が起きている時に「大丈夫・・・大丈夫・・・」と気持ちをコントロールしようとしても、それは余計に不安と緊張を生んで逆効果になってしまいます。気持ちを抑えるのではなく、少し食べ方を工夫する方が上手くいきます。
飲み込みにくさを緩和する3つのポイント
それでは飲み込みにくさを緩和する3つのポイントをお伝えしていきます。
一つだけを集中して食べる
飲み込みにくさを増大させる原因として、「複数の食材を一度に口に含んでいる」があります。
おかずを食べて、ご飯を食べて、また別のおかずを食べて・・・。焦っている時はとにかく量を減らしたいので、特に定食などにおいてはいろんなおかずに手を出しがちです。
私も焦っている時は、何とか早く終わらせたい気持ちで、とにかく色んな食材をどんどん詰め込んで苦しくなるばかりでした。
複数の食材が一度に口に入っている時ほど、咀嚼して飲み込むのは難しくなります。 食材の形や硬さはそれぞれに違います。それらが複数組み合わさると噛みにくさや飲み込みにくさを感じます。
そこで一つの食材、一つのおかずだけを無くなるまで食べ続けるのがオススメです。
定食ならば一つのおかずだけ、ラーメンならひたすら麺だけ、少し極端ですがカレーならご飯かルーだけ、といった食べ進め方ですね。一つのおかずだけを食べ続けると、口が食感や味に慣れてきますので、比較的のみ込みやすく食べることが出来ます。
また一つだけを集中して食べることにより、量が減っているという実感も得られやすくなります。 するとそれ以降はリラックスできて普通に美味しく食べやすくなります。半分くらい食べ進められれば、「もう半分は食べられるだけでいいかな」という気持ちにもなりやすいですよね。
焦る気持ちもあるでしょうが、まずは一つの食材、一つのおかずだけを食べ進めることを意識してみましょう。
敢えてゆっくり食べてみる
飲み込めない時にオススメ出来ないのが、「焦って早く食べようとする」ですね。
飲み込めない、やばい・・・と焦ってしまうと、さっさと食べ進めたい気持ちばかりが先行して、どんどん口に入れたくなります。
ですがこれは逆効果です。飲み込めない時に、さらに口に入れてしまうと、どんどん飲み込むのが難しくなっていきます。飲み込めない時こそ、口が空になってから、次の一口にいきたいのですね。
そこで敢えてゆっくり食べるのがオススメです。
とりあえず食べるスピードはいったん置いといて、半分くらいまで食べればいいやという気持ちで、いつもよりゆっくりと味わう気持ちで、入念に咀嚼しながら飲み込んでいきましょう。
ゆっくり食べると楽に飲み込むことが出来るようになります。一方で食べるスピードは落ちてしまうので、「食べるの遅くない?」という指摘を受けたり、周りを待たせてしまう不安が残ります。
ですがゆっくり食べても意外と周りは気にしていなかったり、意外とゆっくり食べる意識の方が食べやすくなることに気づいたりできます。また指摘されたら、適切に自己主張して自分の症状を伝える練習もできます。自分の症状を伝える練習については以下もご覧ください。
「ゆっくり食べる」はそれだけで良い会食練習になります。
これ以上飲み込んだら吐く!となったら
飲み込みにくさがピークに達した時、「飲み込めない、気持ち悪い、無理に飲み込んだらおえっとなる・・・」 とパニックに陥ることがあります。
こうなるとどうして良いか分からなくなり、どんどん気持ち悪さが増していきます。
いったんトイレに立って、自分を落ち着かせて飲み込んでから席に戻る、というのも一つの方法ですよね。
もう一つの方法としてはとりあえず口に置いといて、気持ちが落ち着いてから飲み込みます。
おえっとなると焦りますが、無理やり飲み込もうとしなければ、吐き気は自然と治まっていきます。体というのは本当の体調不良か食べ過ぎで吐く必要がある時だけ吐くように出来ています。 基本的におえっとなってもそこから前兆なくいきなり吐いてしまうことはありません。
とりあえず口に置いといて、時間をかけて細かくして、ちょっとずつ飲み込んでいきます。どんなに小さい量でもかまいません。まず少しでも飲み込めることが分かると安心できます。口の中で細かくしてちょっとづつ飲み込んでいきましょう。
私も何度もこの症状は経験がありますが、慌てて飲み込んでしまおうとしないことがポイントですね。ゆっくり細かくじわじわ飲み込んでいくことで、自分の気持ちも同時に落ち着かせていました。
おわりに
本記事のポイントをまとめます。
飲み込みにくさを感じたら・・・
- 一つだけを集中して食べてみよう
- 敢えてゆっくり食べてみよう
- おえっとなった時も、少しづつ細かく飲み込むことを意識しよう
不安のスイッチ、飲み込みにくさのスイッチは気まぐれにやってきます。そんな時も本記事のポイントを押さえて、飲み込みやすさを取り戻す練習をしていって下さいね。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!