OPENERS-特別号1
ページをご覧いただきありがとうございます。OPENERS特別号です。今回はこれまでのOPENERSで寄せられたものの中で、代表的な質問にお答えしていこうと思います!
嘔吐恐怖症は人にどう伝えればいい?
どうしても周りの人に配慮してほしい場面はありますよね。食べられなくても気にしないでほしいとか、途中でトイレに行かせてほしいとか・・・。ブログの方では会食恐怖症の伝え方という記事を公開していますので、こちらもご参考になさって下さい。
ですが「私、嘔吐恐怖症なので」で通じることはまずありません。ほとんどの人は嘔吐恐怖症という言葉を知らないからです。(お医者さんだって知らないくらいですから)ですから、嘔吐恐怖症という言葉を使わずに、そしてシリアスになりすぎない様に伝えるというのがポイントになるでしょう。
ゆる~い表現で
まず「嘔吐恐怖症」という言葉をもっとゆる~い表現に変えてみましょう。私は昔、「少しの緊張でも、吐き気を起こしやすい体質」 という風に言っていた事もあります。嘔吐恐怖症という言葉を使わずに、今の自分の症状を分かりやすく言うと、こんな感じになると思います。
「吐き気」という言葉にも抵抗があるなら、「緊張で気持ち悪くなりやすい体質」 みたいな感じが良いかと思います。
具体的な事例で言うと、授業中に気持ち悪くなるのが不安なら、「緊張したり疲れがあると、気持ち悪くなりやすいのですが、途中でトイレに行ってもいいですか?」くらいの表現が良いかと思います。
ゆる~い表現で伝えるのは、あくまでも友達や職場の人などゆる~い関係の人達が適しています。もう少し深い関係で信頼がある人達に対しては「嘔吐恐怖症」もしくは「会食恐怖症」という言葉を使って、説明しても良いかと思います。どれくらい自分の事を知ってほしいか?によって表現の厳密さは変わってくるという事ですね。
努力している事を伝える
ここも大事なポイントです。さっきのゆる~い表現に加えて、「昔より良くなってきてはいます」「良くなる事を続けています」 という努力している事を相手に伝えると、理解されやすくなります。
これが加わると、相手の理解があまり及んでなくても、「良くわからないけど、大変なんだね~」みたいな寛容な気持ちになってもらいやすくなります。
ですが、これでもまだ理解が及ばず、色々言ってくる人もいるかもしれません。そのような相手がどう思うか?と言うのはこちらがコントロールできる範囲ではありません。そういう人達に対しても繰り返し「ゆる~い表現で」「努力している事を伝える」のが良いでしょう。(人間は基本的に同じ事を三回くらい言わないと覚えてもらえません。)
理解を求めすぎない
私達は自分の事を「他人に分かってもらいたい」という基本的な欲求があります。承認欲求とも言いますが。そして色々言ってくる人に対しては「人の気も知らないで、なんとか分からしてギャフンと言わせてやりたい」 みたいな欲求もあります。
もちろんこうした欲求があるのが普通ですが、相手に理解を求めすぎるとこちらが疲弊する原因ともなります。相手が理解するか?というのは100%相手の課題なので、こちらがコントロールする事は不可能なのです。そもそも理解されたか?を確かめる方法もありません。答えのない問題なのです。
私達が目指しているのは、理解される事ではなく、嘔吐恐怖症を改善していく事なのです。ですから改善努力をしている以上、相手が何を言ってきてもそれは間違っていますから、うまく受け流していく必要もあるのです。
OPENERSでは瞑想を通して、こうした承認欲求や、相手の言ってくる事に振り回されなくなる姿勢を養っていきます。こうした答えのない問題の答えに執着するのではなく、自分に必要な事に集中する力を養っていきましょう!
食べられない時期をどう乗り切るか?
次の質問です。嘔吐恐怖症がしんどい時期だと、なかなか食事をとる気にもなれませんよね。かといって食べないと体重の減少も気になりますよね。
よくやってしまうのが、「食欲が無い時に、無理して食べる」ですね。何でもそうですが無理は続きません。一度にたくさん食べられないなら、食事に工夫をして乗り切っていきましょう。
こまめに水分補給
食事がとれていないと、栄養だけでなく水分不足にもなります。実は食物から摂取している水分も結構多いのです。特に夏場は脱水症状も気になる所です。食事がとれていなくても、こまめな水分補給は欠かさないようにしましょう。こちらも一度にたくさん飲めないなら、少量をこまめにこまめに飲むようにしてください。
食欲が無い時でも食べられる物を
食欲が無い時でも食べられる物が自分の中でたくさんあると、食事がとりやすくなります。
私はどんな時でも「バナナ」と「食パン」だけはすんなり食べられましたので、こちらで栄養不足を補っていました。夕食がきちんと摂れなくても、あとからバナナと食パンを食べていました。食欲が無くても食べられる物というのはだいたい特徴が決まっています。
- 調理不要の物
- 薄味の物
- 価格が低いもの
食欲が無い時に、手の込んだ味の濃い高い料理を食べる気にはなれませんよね。ですからその逆をいけば食べやすいものになるのです。そしてこれらに相当する食品例が以下です。どれも条件を満たして、栄養があるものです。特にたんぱく質は意識的に摂取しないと不足しがちです。(基本的に一日に1g x 自分の体重(kg)必要です。)
- バナナ
- 食パン
- ツナ缶
- ナッツ
- プロテイン
- 納豆
- 豆腐
- トマトとブロッコリー(レンチンするだけ)
きちんとした食事がとれなくても、こうした食品をつまんでおくだけでも、ある程度栄養不足は解消されます。どんな時でも食べやすい食品を自分の中でたくさん見つけておきましょう。
瞑想をやると感情がなくなるのか?
次の質問です。結論から言えば瞑想をやり続けても感情が無くなる事はありません。
修行僧における瞑想の最終目的は、全く自分の感情に捉われなくなる事かもしれません。仏教の世界では「悟りを開く」とか「ニルヴァーナ」とか言われたりします。
ですがそんな状態に慣れるのは、何年も修行をやり続けた結果に達します。(この前ドキュメンタリーで観た修行僧は18くらいから修行を始めて、悟りを開いたのが50過ぎてからと言ってましたね・・・)
私達のような一般人が日常でいくら瞑想をやっても、そんな状態に達する事はありません。私達の中には相変わらずネガティブ感情が残り続け、これからもずっと沸き起こり、それに悩まされる事もあるでしょう。完全にネガティブ感情を消す事は難しいでしょう。
ですが瞑想に取り組む事で、そうした影響を小さくする事ができるのです。
つまり感情自体には変化が起きるわけではありません。その感情を客観視して、ネガティブな影響を少なくする事ができるようになる、という事です。決してネガティブ感情が無くなる代わりに、ポジティブ感情も消えてしまう訳でもありません。そういう感情を持つ自分らしらが消えてしまう訳でもありません。
一般人が日常で行う程度の瞑想には、良い事はあっても副作用はありません。
最後までお読みいただきありがとうございました。これからもOPENERSをよろしくお願いいたします。