ページをご覧いただきありがとうございます。OPENERS特別号です。今回もまたOPENERSに寄せられた皆様の質問や取り組みについてシェアしていこうと思います!

不安を経験するほどに不安は減っていく

「食べられないという経験をするほどに、食べられないことに対する不安は減っていく」

 こちらの講義内容について大きな反響がありました!

 会食恐怖症も嘔吐恐怖症も、なかなか会食などの練習に踏み出せない理由はここにあると思います。一度失敗すると、その失敗を引きずってしまい次も失敗するんじゃないか?という思いがあると思います。

 嘔吐恐怖症に悩んでいた当時の自分もそう思っていましたし、またたくさんの失敗も経験したと思います。会食で食べられなかった経験も数多くあります。でもその経験が今ネガティブな影響を与えている訳ではありません。

 これはやはり、経験をした後にどういう評価をするか?が一番大事だからです。当時の自分は食べられなかった後に、「この調子で食べられない経験をどんどんやって、食べられないことに落ち込まないようにしよう!そうすれば逆に良くなるだろう」くらいに考えていました。でもこれが意外に当たっている部分も多いのです。こうした評価をしていくほどに食べられないことに対する不安はかなり減っていきました。

 これは実際に「不安なことを経験すると、それに対する不安はだんだん減っていく」という効果によるものです。人間は分からないことに対して一番不安を大きくしてしまいます。ネガティブな経験も不必要にネガティブな評価をしなければ、あまり後には残りません。むしろその後の自分を支える糧となってくれます。

 こうした背景があるからこそ、「認知行動療法」も治療法として確立されているのです。もし一度の失敗で大きく後退してしまうなら、それは治療法として成り立ちませんよね。認知行動療法には失敗も含めて経験していくことが含まれているのです。

 ここまでOPENERSで学びを深めた皆様は、是非「全てのネガティブ感情に対する心の処方箋」を活用して頂き、どんな経験にも正しい評価をしていくようにしましょう!

組み合わせで一日45分の瞑想を実現しよう

 次は瞑想の感想です。

 「瞑想はどんな組み合わせでも、一日45分できればよいのでしょうか」

 こちらはどんな組み合わせでも大丈夫です。 瞑想といえばじっと座って心を空っぽにする時間を長くするイメージですが、それだけが重要ではありません。もちろん難しい静座瞑想に取り組んで頂くことは必要ですが、実際のやり易さを考えると「日常の瞑想トレーニング」だったり「歩行瞑想」の方が重要になってくると思います。

 余談ですが、実際の仏道修行においても一番大切な修行は静座瞑想ではありません。普段の暮らしの中での「日常の瞑想トレーニング」の方が重視されています。これは静座瞑想以外の部分、食事・お風呂・掃除といったルーティンワークこそ完全に集中して取り組むべきという教えです。おそらく仏教用語では「作務」と呼ばれていたと思います。

 ですから、今日は30分集中して掃除したなとか、あれこれ考えないでリラックスして10分お風呂に入ったなとかそういう時間があれば、それもちゃんと瞑想の時間になっています!こうした時間を組み合わせて一日45分の瞑想を実現していきましょう。

 実際私も毎日45分の静座瞑想が出来ている訳じゃありません。(休日は必ずやっていますが)仕事で遅くなる場合には静座瞑想の時間が取れないこともありますから、通勤時間の歩行瞑想を中心に行うこともあります。

 まずは「日常の瞑想トレーニング」と中心に少しづつ毎日の中で「隙間瞑想時間」を作っていきましょう。静座瞑想は一日10分もできれば十分です!(隙間時間にスマホを見る習慣を止めるだけでも、大きな違いがあると思います。)

忙しくて講義を受ける時間がない!

 私生活が忙しく、なかなかOPENERSの講義を受けることができていません。ゆっくりの受講になってしまうのですが、大丈夫でしょうか?

 こちらの質問もいくつか頂きました。こちらは全然大丈夫です!

 もちろん学びを深めて実践を始めるのは早い方が良いです。ですがOPENERSでお伝えしている心理技術というのは、今だけ効果がある話ではありません。どのタイミングで学び始めて頂いても効果があり、一生続く技術です。

 心理技術というのは、人間の本質に根差した技術です。時間が経っても人間の本質は変わらないので、心理技術はいつ始めても効果があります。瞑想によるマインドフルネスという手法はそれこそ何百年もの歴史があるわけです。そしてセルフコンパッションは比較的最近確立されてきた考え方ですが、これも土台になっている考え方はマインドフルネスです。

 いま始められないからといって、お伝えする技術が使えなくなってしまうこともありません。それにお伝えしている内容は非常に濃いですから、時間をかけてゆっくりと消化して頂きたいと思います。

 それでは最後までお読みいただきありがとうございました。これからもOPENERSをよろしくお願いいたします。