フォーマル瞑想~ヨガ瞑想

 OPENERS19回目です。さてOPENERSの3か月目に入ってきました。これまでマインドフルネス瞑想とセルフコンパッションを始め様々な技術をお伝えしてきました。もちろん最大限の効果を上げるには、こうした技術はOPENERS終了後も継続していく必要はあります。(一度習慣になってしまえば、意識しなくても、努力しなくてもできるようになります。)ですが、その効果を少しでも実感して頂けていれば、とても嬉しいです。後は自然とその生き方が身に着いていくでしょう。

 今回は「ヨガ瞑想」をお伝えします。これもフォーマルな瞑想です。皆様には既に「ボディスキャン」「静座瞑想」といったフォーマルな瞑想から、「3分間呼吸法」「日常の瞑想トレーニング」といったインフォーマルな瞑想もお伝えしてきました。

 現状は「ボディスキャン」「静座瞑想」が毎日の瞑想の中心になっているかと思います。これからもう2つほどフォーマルな瞑想をお伝えしていきます。このOPENERSの最終的な目標は、紹介した4つのフォーマル瞑想を組み合わせて、一日の中で45分間の瞑想を習慣にする事です。

ヨガ瞑想とは?

 ヨガ瞑想法と「ヨガ」と名前がついていますので、ヨガをやったことが無くても大丈夫?と思われるかもしれませんが、大丈夫です。(後からわかりますが、ヨガはそんなに重要ではありません)

 これまで皆様にはいくつかフォーマル瞑想法をお伝えしてきました。基本的に体を動かさないでじっとしている瞑想が多かったと思います。体が楽な一方で、じっとしているのも大変!と感じる方もいると思います。今日お伝えするヨガ瞑想法は様々なフォーマルな瞑想法の中でも、もっともアクティブな瞑想法です。

 実際に体を次々動かしながら行うので、集中力が維持しやすく、眠くなりにくいのも特徴です。これまでのじっとしている瞑想法が退屈で集中力が維持しにくい、と感じていた方には非常にオススメです。

 さてそんなヨガ瞑想法ですが、最初にヨガがどう関係してくるかを説明しておきます。ヨガ瞑想法とは普通の瞑想にヨガの要素を加えて、より初心者でも取り組みやすい、集中を維持しやすい瞑想をつくろう!というコンセプトで生まれました。

 そのため、ヨガ瞑想法の目的はあくまで「瞑想」であり、ヨガは補助的な要素という事です。じっとしている瞑想が完全にできるなら、わざわざヨガ瞑想法をやる必要もないと思います。

 しかし初心者ではなかなか普通の瞑想だけでは難しくてなかなか続きません。ここでヨガ瞑想法を行うことで、より集中力高く、より長い時間瞑想を行うことが出来ます。

ヨガの目的

 ヨガは補助的な要素と言いましたが、もともとヨガの目的は2つあります。それは

  • 体をやわらかくして、可動域を広げ、日常動作を楽にしたり、運動のパフォーマンスを上げる。
  • ポーズをとっている時の体の感覚と呼吸に集中して、精神の安定感を向上させる。(つまり瞑想)

 一般的に行われているヨガと言うのは前者の目的で行われることが多いです。なので難しいポーズの維持に挑戦したりすることもあります。ヨガ瞑想法ではもちろん前者の効果も副次的に得られますが、一番の目的は後者の方です。

 ヨガのポーズをとって、その時の体の感覚と呼吸に集中すれば、これは瞑想を行っているのと同じ状態になります。しかもポーズを変えていけば、飽きずに、眠くならずに集中して瞑想を行うことができます。ヨガのルーツも古く、もともとは悟りを開くために行われていたようですが、結局ヨガも日本の座禅を組んで行うものと同じに瞑想の効果があったようです。昔の人もその事実に気づき、精神の安定感を向上させることが分かっていたようです。

 つまり体の感覚と呼吸に集中していれば、ヨガも瞑想そのものと言えるのです。さて、最初に実はヨガはそんなに重要ではありませんとお伝えしました。この理由は・・・

 実はヨガをやったことが無くても、ポーズを知らなくても問題ないからなのです。

 体の感覚と呼吸に集中することが瞑想の効果になるとお伝えしてきました。逆にこれができればヨガのポーズでなくても良いのです。

ストレッチ瞑想法

 ではヨガでなくても良いのでしょうか?そこで「ストレッチ」をオススメしています。

 ストレッチは体の凝りを解消して自律神経の働きを高める効果がありますし、ヨガのポーズよりも初心者でも簡単に始められるものが多いです。(もちろんヨガのポーズにも簡単なものはたくさんありますが)

 私はこのストレッチを行う間に体の感覚と呼吸に集中するヨガ瞑想法を行っています。(ストレッチ瞑想法と言ってもいいかもしれませんね。)これをやると頭がすっきりするだけでなく、長い時間をかけて、ゆっくりとストレッチを行うことで、体も非常に楽になります。

 瞑想と同じ効果もあり、体の凝りも解消できる良いことだらけのヨガ瞑想法です。是非チャレンジしてみましょう。それではやり方を説明してきますね。

実践!ストレッチ瞑想法

 まず自分が行いたいストレッチやヨガのポーズを15種類選定します。(インターネットや本で検索すれば大量に出てくるでしょう)。肩こり、首コリ、腰痛など自分が気になっている箇所に効果があるものを選ぶと良いでしょう。

 ヨガ瞑想法はフォーマルな瞑想法で45分かけて行います。(集中を維持するのが難してければ30分にしましょう)途中で邪魔が入ることが無いようにしっかりと時間を確保してください。体を動かしやすい楽な服装で行います。

 それでは最初のストレッチ、もしくはヨガのポーズをとっていきます。ここでも目標はできるだけ体を伸ばしたり、柔らかくしたりすることではありません。できるだけ体が伸びている感覚と呼吸に集中することです。以下の方法で体を伸ばしていきます。

 まずポーズをとりながら、もう伸びないなと思うところまで体を伸ばします。

 その状態で20秒キープします。キープしている間は自分の体が伸びているという感覚、もしくはその間に起こる呼吸に集中してください。途中で思考がさまよいだしたら、そのたびに呼吸→体の感覚と意識を戻してあげます。

 20秒キープしたらゆっくりと息を吐きながらさらに体を伸ばしていきます。吐きながらだと以外に伸ばせます。そしてまた伸びないなと思った所で20秒キープします。

 そして20秒たったら息を吐きながらさらに伸ばして20秒間キープします。これで約1分間かけて体を伸ばしてきます。

 体を伸ばさずに維持するポーズの場合は、その姿勢をキープすることに集中します。体がぐらつかないように、意識を体に巡らして維持します。伸ばすポーズのキープしている状態と同じですね。

 体を伸ばし終わったら、次のポーズに移ります。移る前には一度呼吸に集中する時間を作ってから、次のポーズにゆっくり移るようにしてください。ポーズとポーズの間も自分の体の感覚に集中してください。

 この方法で行うと、瞑想の効果もストレッチの効果も最大限に得られます。

 ストレッチには両腕・両足で行うものも多いですし、ポーズとポーズの間の呼吸を整える時間もありますので、1ポーズ3分を目安としています。これを3分x15種目行い45分間のヨガ瞑想法となります。あくまで目安ですので、1ポーズにかける時間を短くして、種目を増やしても構いませんし、呼吸を整える時間を長くしても構いません。

 これまでの瞑想で挫折しそう・・・。という方にも是非このヨガ瞑想法はオススメです。ヨガ瞑想法で初めて瞑想の穏やかな心地いい感覚を体験し、瞑想自体が好きになるという方も多いようです。

ヨガ瞑想法を習慣の柱に

 これまで皆様にはボディスキャンを瞑想の柱にして一日45分間、それに加えて静座瞑想を一日10分間を理想とし、2週間以上取り組んで頂くようにオススメしてきました。

 これからはこのヨガ瞑想も瞑想習慣の柱にしていきます。今度はボディスキャンとヨガ瞑想法を1日ずつ交互にそれぞれ45分間行ってください。こちらもまた2週間続けてください。もちろんこれに加えて一日10分間の静座瞑想と、隙間時間の3分間呼吸法と日常の瞑想トレーニングもあるとなお効果的です。

 どんどん瞑想を日常に浸透させていきましょう!

今回のワーク

 ワークに取り組むことで、このコンテンツを受講して自分がこれからどう行動していけばよいのか?が具体化されるようになっています。具体化した行動は、是非毎日の習慣としてください!