克服の3つの兆候

 

 こんにちは!OPENERSです。

 前回から現実に即した正しい克服イメージをお伝えしています。克服する時には私達に以下の3つの兆候が表れるのでしたね。

  • 日常がフローになる
  • 不安への捉え方が変わる・なんとなく大丈夫と思えてくる
  • 過去や未来についての捉え方が変わる

 前回は克服の兆候として、日常が何となく楽しくなってくる、フローになってくることをお伝えしました。克服できたから楽しい毎日が待っているのではなく、先に自分の良い習慣で少しづつ楽しい毎日を作っていくことが先なのですね。

不安への捉え方が変わる

 では次の克服の兆候をお伝えします。それは「不安への捉え方が変わる」です。

 ここまでOPENERSで学びを深めてきたあなたも、既に少しづつ不安への捉え方が変わってきているかもしれません。不安に対する変化は克服への一番の兆候といっても良いと思います。

 もちろん不安への捉え方が変わるというのは以下のような極端な変化を示すものではありません。

  • 嘔吐恐怖症への不安が一切なくなる
  • いつでも自信たっぷりでいられる

 このOPENERSを通して何度も繰り返しお伝えしていますが、私達はネガティブ感情を消そうとしているのではありません。そんなことは出来ません。ネガティブ感情とポジティブ感情の調和のとれた状態を目指しているのです。それこそ一番人生を充実させるために必要な状態です。

 いくら瞑想をやっても、セルフコンパッションをやっても、認知行動療法をやっても不安がなくなることはありません。不安が無くなれば私達は幸せを感じることも無くなり、幸せになるための行動を起こすことも無くなります。

 では不安への捉え方が変わるとはどういう状態でしょうか。

  • 不安は常にある。だけど以前よりも不安があることがそんなに気にならない。嫌じゃない。
  • 不安があっても、それは自分でコントロールできることとは思わない。何も出来ないので、不安について考え込むこともしない。
  • 不安はあるけど、心の底ではなんとなく大丈夫という感覚がある。

 このような変化は実に大きな変化です。これまでの人生とは不安の向き合い方が全く変わっていますね。このような変化は瞑想やセルフコンパッションを継続することで徐々に表れてきます。

不安を受け入れる練習の成果

 

 瞑想やセルフコンパッションによって不安から受ける影響が小さくなっていくのは必然です。

 瞑想やセルフコンパッションでは不安感情に抵抗するのではなく、積極的に受け入れていく、迎え入れていくようにする練習をしていることになります。そのような態度を続けていると、どんどん不安に対する脳の反応も変わってきます。

 これは完全に自分で意識してコントロールしてやるというよりも、感覚でやっている方が近いです。

 スポーツや楽器の練習と同じですね。最初は出来る気がしなくても、練習していくうちになぜか勝手に出来るようになっていく、という訳です。そして一度習得してしまえば一生変わらないスキルとなります。

予期不安も落ち込みも減っていく

 少しでも不安の捉え方が変わると、日常のあらゆる場面での不安に気づき、そして受け入れることができるようになります。

 例えば会食前の予期不安も大きく変化していきます。これまでは全ての不安に反応してしまい、「どうしよう!何かしなければ!」と駆り立てられていたのが、「不安はあるのが普通。何もする必要はない」といった落ち着き払った態度に変わっていきます。

 会食後の落ち込みも減っていきます。いつも自己批判していたのにそういった言葉には何の意味もないことを心から納得できているので、結果にこだわらず淡々と認知行動療法に取り組むことが出来るのです。

なんとなく大丈夫

 そして非常に重要な感覚、それが「まあいいか」「なんとかなるでしょ」「なんとなく大丈夫な気がする」

 頭で考えると不安が止まらないような状態でも、でもなんとなく大丈夫な気がする・・・という感覚が徐々に芽生えてきます!これはとても大きな変化です。潜在意識がポジティブに変わってきた兆候です。その感覚を逃さず大きくしていけるように行動を続けていきましょう。

 いつでも認知行動療法で結果が出るわけではありません。どうしても自分が思うようには行かない時もあります。大きなイベントの前には予期不安に襲われてしまうこともあるでしょう。

 ただ心の底にこの「なんとなく大丈夫じゃないかな・・・」という感覚が芽生え、行動を続けていると一気に克服が加速していきます。この感覚はかなり潜在意識がポジティブに変わってきています。

 「なんとなく大丈夫な感覚だと、大丈夫じゃないでしょ!絶対大丈夫にならないと」と思われる方もいるでしょう。ただ何度もお伝えしているように、私達はいくら頭で考えて、つまり自分の意思や顕在意識の部分で考えても絶対大丈夫とは思えないように出来ているのです。

 なんとなく大丈夫な感覚より、絶対大丈夫な安心感を求めることは逆に「私はいつも不安で安心できていない」と不安を増やすことにもなっていきます。ですから大丈夫という感覚は何となくで十分なのです!

 常に不安はあります。だけど心の底では何となく大丈夫とも思えるような感覚。これがネガティブ感情とポジティブ感情が上手く共存出来ている状態ですね。この感覚を維持して、そして大きくしていけるように行動を続けていきましょう。

今回のワーク

 今回のワークはこちらです。ワークに取り組むことで、このコンテンツを受講して自分がこれからするべき行動が具体化されるようになっています。具体化した行動は毎日の習慣としてください。