克服のイメージを持つ

こんにちは!OPENERSです。
OPENERSのいよいよ最終章に入ってきました。ここまでで嘔吐恐怖症の克服に必要な技術を全てお伝えしてきました。ここからは総仕上げに入っていきます。
これまで非常に多くの技術をあなたにはお伝えしてきました。もちろん全てがすぐに身に着くわけではありません。特に瞑想をはじめ自分の潜在意識に作用する取り組みはこのOPENERS終了後も継続して頂くことでより多くの実りをもたらします。
克服するのにはここまでお伝えした技術で十分ではありますが、本章では最後の総仕上げとして「克服後のイメージを持つ」というテーマでお伝えしていきます。
克服する時の具体的なイメージというのはとても重要です。人間はよりリアルにイメージできる現実こそ実現しやすいと言われていますし、イメージを持つことで自分がより正しい方向に進んで行けているという自信やモチベーションにもつながります。本章でしっかり克服後の具体的なイメージを持って頂きたいと思います。
間違った克服のイメージ
さて克服する時の具体的なイメージをこれからお伝えしていきますが、あなたは現在どんなイメージをお持ちでしょうか。また「治ると○○な感じになるんですよね!?」という質問もたくさん受けました。
よくある、そして現実とは違う克服のイメージとは以下のものです。
- 嘔吐恐怖症を克服したら、もう嘔吐恐怖症に悩まされることは一生ない
- 嘔吐恐怖症のことを不安に思ったり、考えたりしなくなる
- いつでも自信たっぷりに会食に行ける
- 嘔吐の不安が頭をよぎることも一切なくなる
- 嘔吐恐怖症さえ克服できれば、自分の人生は完璧になる
こうした克服後のイメージは少し現実から乖離しています。私もかつては嘔吐恐怖症は人生を良くするきっかけでは無く、ただの人生の足かせとしか捉えていなかった為、このようなイメージを持っていました。とにかくグレーゾーンが無くイメージが黒か白かになってますね。嘔吐恐怖症の私は0点で、嘔吐恐怖症じゃない私は100点というような捉え方です。
このようなイメージはもちろん克服に向けて良い方向に作用することもあります。目標がはっきり定まっていた方が結果が出る人もいますから、そのような場合、少しくらい高い目標とイメージを持っていても悪いことはありません。
しかしあまりにも現実とは異なる目標の高すぎるイメージを持っていると、「いつまで頑張っても不安が完全に無くならない!」と間違った評価をしてしまうことにもなります。不安が消えないからといって、克服に近づいていない訳では無いのです。より現実的な正しいイメージを持って、自分を正しく評価していく必要があります。
理想のイメージと違っても大丈夫

- 嘔吐恐怖症を克服したら、もう嘔吐恐怖症に悩まされることは一生ない
- 嘔吐恐怖症のことを不安に思ったり、考えたりしなくなる
- いつでも自信たっぷりに会食に行ける
- 嘔吐の不安が頭をよぎることも一切なくなる
- 嘔吐恐怖症さえ克服できれば、自分の人生は完璧になる
私達はついついこのようなイメージを持っていますし、そうであって欲しいと願っています。しかし上記のようなイメージは現実的ではありません。私達の脳は基本的に忘れたいと思う事実こそ絶対に忘れないように出来ています。
思い返せば私達は本当の毎日のルーティーンワーク以外、大体の出来事を覚えているものです。それこそ一日二日の風邪をひいたことでさえ覚えているものです。嘔吐恐怖症にしろ会食恐怖症にしろ、悩む期間が年単位に及ぶことが普通ですから、そんな出来事を忘れることなんて絶対にありません。
また嘔吐恐怖症さえなければというたらればも私達を悩ませるイメージですね。これまでお伝えしてきた通りに、私達の人生には悲劇はつきもので、嘔吐恐怖症もそのひとつです。どうしてもネガティブ感情と向き合わなければいけない時は確実にやってきます。
あれがなければ、これが無ければと言っていてもやはり人生の全てを思い通りに動かすことはできません。降りかかる悲劇を良き成長のきっかけに変えていくことの繰り替えしが充実の人生と言えるでしょう。
忘れられないなら、もう完全に治ることもないってこと・・・?
こう不安に思われる方もいるでしょう。でも先回りで申し上げておくと、私達はOPENERSの技術を使って、どんどん忘れられない過去のトラウマや未来への不安の影響を受けなくなってきます。 上記のような極端な理想を追い求める必要はないのです。
また不安やトラウマといったネガティブ感情が完全に無くなってしまうと、私達は同時に何も感じることができなくなってしまいます。ネガティブ感情とポジティブ感情が共存するからこそ、より幸せな時は幸せを感じることができるのです。
克服の3つの兆候
それではここから現実に即した正しい克服のイメージをお伝えしていきますね。克服する時には私達に以下の3つの兆候が表れてきます。
- 日常がフローになる
- 不安への捉え方が変わる・なんとなく大丈夫と思えてくる
- 過去や未来についての捉え方が変わる
私達は克服について常に症状ばかりに目がいきがちです。いつの日か症状がピタリと出なくなって「やった!克服したぞ!」という気持ちになる。つまり症状が良くなるから、気持ちも良くなっていくという方向ばかりで考えています。でも実際は逆です。
最初に変化するのは症状ではなく気持ちの部分です。症状はあまり改善した感じはしなくても、気持ちが常に上向いてくる。 → それによって症状も出にくくなる。 → さらに気持ちが上向くの克服サイクルが回り始めるのです。

上記の3つはこのような克服サイクルが回り始める時の兆候です。どれも最初は小さな変化で見逃してしまうかもしれません。ですがこの3つのイメージを正しく持って、自分を克服の上昇曲線にのせて頂きたいと思います。
今回は一つ目の要素である日常がフローになる についてお伝えしていきます!
日常をフローに過ごす
フローに過ごすとは、毎日が充実してご機嫌でやる気に満ちている状態を示します。嘔吐恐怖症では認知行動療法がもちろん重要なのですが、実はそれ以外の日常をどう過ごすか?がその治療効果に大きく関係します。
どうしてフローに過ごすことが大事なのでしょうか?それはフローに過ごすと気力が充実するからなのですね。体力と同じように気力も消耗したり、回復したりします。あなたも体力の回復には気を付けていらっしゃると思いますが、この気力の回復も同じくらい大切です。
気力は他に、やる気・元気・エネルギーと言い換えることもできます。気力が充実するとは、毎日に充実感がある、楽しい、といった状態なのです。そして嘔吐恐怖症の克服においてはこの気力が充実した状態を維持すると言うのがとても重要になってきます。気力に溢れていると、自己肯定感が高くなり、自分の行動の評価も正しく下せるようになり、行動も次々起こせるようになるからですね。
例えば認知行動療法で会食に行ったがあまり食べられなかった、期待した結果では無かった場合でも、気力が充実している状態だと正しく評価できるようになります。「苦手な会食に挑戦できた」「練習だから食べられなくて当然」「次はここを改善したい」気力が充実していると自分の思い通りにならないことがあっても、ダメージが少なく、次に挑戦しやすくなります。
そして自分が期待した結果になった場合は「自分が変わってきている」「もっと行動を起こしたい」という良い自信にもつながりやすくなります。認知行動療法の結果がどうであれ、気力が充実した状態でいれば意識はどんどん良い方向に変わっていきます。
ここまで瞑想やセルフコンパッションの学びを深めてきたあなたは認知行動療法の効果を大きく高めることが出来ます。しかし気力が充実している時に認知行動療法を行うと、その効果はさらに高められるのです!
気力を循環させる
では気力を充実させる行動とはどのようなものでしょうか?それは気力が循環する行動です。私達の気力は体力と同じように消耗したり、回復したりします。できるだけ気力を維持するには気力を上げるために気力を使う、気力を循環させるという意識が大切です。
たとえば掃除です。掃除をするにはやる気、気力が必要ですよね。でもキレイに掃除が終わったらいい気分になり、充実感がありますよね。これはつまり自分の気力を、気力を上げるための行動に使えた!ということなのですね。こうして気力が消耗することなく、高い状態を維持できるのです。
このような自分の気力が循環する習慣をいくつ持っているか?が重要です。人生の時間のほとんどは、毎日の習慣、ルーティンワークで占められています。この習慣が気力を上げるのか、下げるのかでは気力の充実に大きな違いが出ます。
掃除の他にも「お風呂にゆっくり入る」のも前向きな習慣ですね。ゆっくりお風呂に入ってリラックスするとより気力が充実します。他にも「運動をする」「野菜をたくさん食べる」「読書をする」「音楽を聴く・演奏する」「自然と触れ合う」など気力を充実させる方法は色々あります。やり終わった後に「次の行動に向けてやる気が出てきた!」という状態になれば、これは気力を上げる習慣と言えますね。
こうした毎日の習慣を少しでも楽しく充実したものに変えていく、というのは気力を循環させる上で大きな違いを生みます。あなたも今日から自分の気力が上がる習慣を身に着けてみましょう。
まず日常をフローにして悩む時間を減らす

そして最も気力が充実して、フローな日常に貢献する習慣。これが瞑想でもあります。ここまで学びを深めてきたあなたも今は「あれをやらなきゃ!」「これをやらなきゃ!」という思いに駆られているかもしれません。
ですが忙しくてなかなか時間が取れない時は、何よりも最初に上記のような気力を充実させる行動と瞑想によって毎日をフローに過ごすことを意識してみましょう。
嘔吐恐怖症の症状自体はあまり改善している感じじゃないけど、日常がフローだからあまり悩まないというのは克服する時の良き兆候です。
実際の症状の改善は後からついてくるものです。それよりも先に嘔吐恐怖症が治る・治らないは別にして、毎日が楽しくなってくるという状態を作っていきたいのです。どんどん気力が充実していく習慣、瞑想習慣を加速させていきましょう。
そして日常の中で、完全に嘔吐恐怖症やその他の悩みを忘れて目の前のことに没頭する・楽しんでいる瞬間というのがあります。そういう瞬間を少しでも多く増やしていきましょう。
すると 最近毎日何となく楽しくて、何となく悩む時間が減ってきたな~ という状態が来ます。私も克服前後はこの状態が続きました。会食予定もあって予期不安もあるはずなのに、あまり真剣に悩んでないし、それよりも目の前のことが楽しめる。このような状態はとても重要です。そのような兆候があれば今の習慣をしっかり続けていきましょう。
今回のワーク
今回のワークはこちらです。ワークに取り組むことで、このコンテンツを受講して自分がこれからするべき行動が具体化されるようになっています。具体化した行動は毎日の習慣としてください。