歩行瞑想

 OPENERS20回目です。今回は「歩行瞑想」をご紹介します。OPENERSでご紹介する瞑想法はこれが最後となります。これまで様々な方法をご紹介してきましたが、どれが正解で一番効果があるという訳ではありません。どれか一つでも習慣にできるなら、それ一つでも十分であると言えます。ですが同じものだけだと飽きてしまうので、できるだけ色んな瞑想を組み合わせながら続けていくのがオススメなのですね。

 以前「日常の瞑想トレーニング」を紹介したと思います。日常の瞑想トレーニングでは普段何気なく行っている雑務を瞑想の時間に変えてしまうのでした。その時に「歩く」という日常動作についても少し触れました。

 歩行瞑想はその名の通り歩く動作に集中する瞑想法です。実際に立ってゆっくり歩きながら行います。これまでの瞑想と同じように、歩いている時の「体の感覚」と「呼吸」に集中します。

フォーマルでもインフォーマルでも歩行瞑想

 こちらの瞑想はこれまで紹介した瞑想とは一つだけ大きく違います。

 それは取り入れ方によって、フォーマルな瞑想にもインフォーマルな瞑想にもなるという事ですね。

 歩く速度を早くすれば日常の歩行でも使えますし、敢えてフォーマルな瞑想として時間をかけてゆっくり歩いても良いですね。自分の取り入れやすいやり方でやってみましょう。

 これまで様々な瞑想に取り組まれてきた皆様には、歩行瞑想もすぐになじむと思います。それでは具体的なやり方を説明していきますね!

実践!歩行瞑想

 まずはじっくり時間をとって、家でフォーマルに行う場合の歩行瞑想について説明します。

 フォーマルに行う場合は「歩く」というよりも「歩く動作をする」という表現の方が正しいかもしれません。普段私たちは何気なく歩いていますが、歩行瞑想ではこれをものすごくゆっくり行います。

 歩くときの体の感覚に集中するわけですが、足裏にかかっていた体重がゆっくりと軽くなり、足が地面から離れます。

 その時もう片方の足にかかる体重が重くなり、離した足がまたつま先から降りてきて、足裏全体に体重がかかる・・・

 このような歩くときの繊細な感覚に注意を向け続けます。やると分かりますが、実はゆっくり歩くというのは難しいのです。しっかり足元に集中してないと、ふらついてしまいます。なるべくふらつかないように、ゆっくり集中して歩きます。

 最初慣れないうちは足全体の移り変わる感覚を意識するのは難しいので、足のどこか1点にポイントを絞って、その場所の感覚を感じ取るというのでも良いです。

 かかとに意識をむけると、感覚の変化が分かりやすいので簡単にできると思います。慣れてきたら同時につま先にも意識を払って、足裏全体に広げていきましょう。そうして足裏の感覚に集中しながら、ゆっくりゆっくりと、感覚をじっくり味わえる速さで歩きます。(家の外でやるとちょっと怪しまれるかも・・・部屋でやりましょうね)

 ここでも他の瞑想と同じように、思考がそれたらまず呼吸に集中を戻します。それから足裏の感覚へと戻っていきます。

 時間は最低15分行います。慣れてきたら30分、45分と時間を伸ばして行っていきましょう。

日常の歩行瞑想

 次に普段の歩きの中で実践する歩行瞑想を説明します。

 普段歩いている時こそ、皆様何か考え事をされているのではないでしょうか?普通に歩きながらの歩行瞑想では一歩一歩にじっくりと集中することはできませんので、足のどこか1点にポイントを絞って、その場所の感覚を感じ取ります。

 かかとを意識すると着地の時にテンポの良い感覚がありますのでこれに集中すると、普通に歩きながらの歩行瞑想ができます。他の瞑想と同じく思考がそれたら、その度にまた集中をかかとに戻しましょう。同時に呼吸の感覚に集中を広げてみるのも良いです。足に感覚が伝わるテンポと呼吸のテンポが合わさると、いい感じに集中を維持できます。

 それに加えて周りの景色にも集中してじっくり観察するのも良いでしょう。景色を楽しみながら足の心地よいテンポに集中するのは、考え事をしながら歩くよりも楽しいです。

 もし普段の歩き時間を歩行瞑想に変えてしまうと、それだけで日常でマインドフルネスになっている時間を大きく増やす事ができますね!

今回のワーク

 ワークに取り組むことで、このコンテンツを受講して自分がこれからどう行動していけばよいのか?が具体化されるようになっています。具体化した行動は、是非毎日の習慣としてください!